郷土料理は、その土地土地になじんだ食材を使った料理が目立ちます。とくに、他の地域では食べない食材は、とても興味深い物があります。歴史に支えられた味付けや調理法や、その食材の良いところをうまく引き出している点は、いろいろな意味で摘み草料理の見本です。
今日の料理は「ニラせんべい」です。せんべいとは言いますが、近い料理をあげれば韓国料理のチヂミや、お好み焼き、ネギ焼きにとても似ています。こんな、料理も日本にはあるわけです。
基本的な材料はニラと小麦粉があれば作れます。このニラは、実は鉢植え農業に向いています。何でも、ベランダ農業略してベラ農と、ニュースの話題にあがっていましたが、人気があるのでしょうか。たしかに、5階以上のマンションのベランダでは害虫が来にくいので、虫が付かず、病気にもなりにくいことから無農薬の有機農業の可能性があります。でも、農業という物は汚い物は付き物です。木くずをベースにした土壌を紹介していました。肥料という物は大抵腐ったものですから臭いがあって当たり前で、避けては通れない部分でもあります。こんな状況を聞くと、ジブリ映画の「天空の城ラピュタ」の「土から離れては生きられないのです」というセリフがつい浮かんできます。

写真は、以前に鉢植え栽培したニラです。 ニラは回復力が高いので、十分に肥料があれば、根本で切って収穫しても、1ヶ月ほどで、また収穫できる大きさにのびるところが便利です。また、庭に移せれば、毎年、春にはあたまを出すところも、頼りがいのある野菜です。はっきり言って、雑草並みの強さです。(何年かに一度、植え替えをすれば、いつまでも収穫できます)

他には卵や、残りご飯を使っても美味しくできます。この生地に、豆板醤やキムチを入れれば立派なチヂミの種に早変わり。お好みですが、種に味噌を練り込んで下味を付けます。粉と水の割合は、ちょっと水多めにして、粉っぽさがなく、どろっとした堅さの生地にします。

人数が多いときにはホットプレートで、少ないときはフライパンで焼きあげます。油をひいたフライパンを良く熱し、煙が出始めるぐらいを目安に生地を流し込みます。一枚の分量はおたまに1杯半から2杯ぐらいの分量です。生地の塊を平らにするために、おたまの先で叩くようにして平らにのばします。おたまの裏で押しのばそうとすると、かえって生地がおたまに付いて失敗するので気をつけてください。すぐにフタをして、中から「ジュジュー」という音がしたらひっくり返す合図です。火がある程度通って中の水分がフタから落ちた水滴でこんな音が鳴るわけです。フライパンをゆらし、生地が焦げ付いていないかを確認します。生地を入れる温度が低いと焦げ付くことがよくあります。比較的、生地が硬いので簡単にひっくり返すことができるはずです。ひっくり返した後、しばらくはフライパンをふり、焦げ付かないようにします。生地との間に油が入れば十分です。火を掛けて、フライパンの温度が高まって煙が出始めたら焼き上がりです。

タレは、甘めの砂糖醤油を掛けるのが伝統的で、いくらでも食べられます。初めて食べるときにはソースとマヨネーズで味付けすればお好み焼きやネギ焼きの用になるので食べやすいかもしれません。肉を使わなくてもボリュームと栄養満点の料理です。



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